七人の侍

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作品情報

原題七人の侍
上映時間207分
監督黒澤明
メインキャスト三船 敏郎、志村 喬、木村功、宮口精二etc
公開1954年

あらすじ

野武士の襲撃におびえていたとある百姓の村は武士を雇うことを決める。侍探しの旅は困難を極めたが一人の侍を皮切りに七人の侍を集めることに成功する。迎え撃つ敵は40騎、攻略するために策を練り戦いに備える。

感想

黒澤明監督の最高傑作ともいえる『七人の侍』は全世界に衝撃を走らせた。『宇宙の七人』や『荒野の七人』などのもとになった映画としても有名だ。あのマーティン・スコセッシやスティーヴン・スピルバーグといった超有名監督にも多大なる影響を与えている。

ストーリー自体は王道だが、そのなかに多くの魅力がある。それぞれの武士の個性、身なり、動き、百姓の狡猾さ、怖さなど。また役者それぞれの演技が非常に素晴らしい。そして僕が一番すごいと感じたのは映画の長さに対しての中だるみのなさだ。3時間27分とかいうわけわからん長時間にもかかわらずグダることがなく必要ないと思うシーンが見当たらないことだ。そりゃ3時間半もあっても退屈しないわけだ。それに緩急もしっかりしており、シリアスな場面で息をのんでみたと思ったら和気あいあいと談笑し空気が和む。また作中のジョークというのが結構笑える。

七人全員が違った個性を持っており、アベンジャーズを彷彿させる。とはいえ実際は逆にアベンジャーズが本作の影響をもろに受けている。大人でも楽しめる古き良きヒーロー達といった感じで好きだ。

ひときわ目立っていたのが三船敏郎だろう。正直この役がほんとの性格なんじゃないかと思わせるほどの演技力で馬力がすごい。濃い顔つき、不器用な性格、野犬のような振る舞い、正直どっちが野武士かわからんレベルだ。彼の一番心打たシーンは兜をかぶって仲間たちに必死に語り掛けるシーンと答える人は多いのではないだろうか。

百姓の家で生まれたが、野武士に襲われ家も家族も失い、放浪しながら奪い取った刀で武士を名乗る。そんな孤独な彼が発した言葉は重みがあり、聞き入ってしまう。

百姓の一人勝ち

本作のストーリーの根本には百姓の存在が不可欠になっている。そこでこの映画の百姓のすごさについて語りたい。

まず野武士に怯え、食料と命の安心がないような描かれ方を最初はしていた。僕らも百姓たちに同情し、応援していたはずだ。しかし事実は少し違っていて、酒や食料を隠し持っていたり、落ち武者を殺し装備をはぎ取るなど結構すごいことをしている。”本当に僕らは弱くて哀れなんです~”感を出しておいてかなり姑息な面があるというのは観衆も恐怖を覚えたのではないだろうか。とはいえこれが悪とは言えないのも事実である。姑息でなければ生き残っていけないからである。

ラストシーンなんかはそれを象徴している。

”今度もまた負け戦だったな。勝ったのはあの百姓たちだ。わしたちではない”

亡くなった武士たちを端に愉快に歌いながら田を植えるそのシーンは何とも言えない感情になってしまう。そしておそらくそれは想定内で、知っていながら村を守った侍たちの勇姿、心構えに賞賛を送りたくなる。

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